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学園初登校。
朝のブルーな気分を無理矢理押し込み、学園への道のりを急ぐ私……。
家督を継ぐためには刀を取り返す事と、もう一つ捜さなければならないものがあったから――。
「私を守る剣士?」
首を傾げ父に問い掛ける。
「そうだ……。
綾小路家では、代々家督を継ぐ者が男子であれば守護術士――。
女子であれば守護剣士――。
自分を守る者として仕えさせねばならない決まりがある」
父は更に続けた。
「その剣士を捜す為に、お前を〈刀剣学園 正宗〉に編入しておいた。 明日から、通うように――」
相変わらず勝手なお父様の段取り……。
魔を封じる為の呪文を唱える間、私の身を守る剣士を捜す事か……。
(一生涯守るということは、私の未来の旦那様……?)
まだ見ぬ、守護剣士に、思いを馳せ、私は足早に学園へと向かっていった。
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