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ボローニャ風とハヤシライスがテーブルに運ばれてきた。ネパール人はハヤシライスを一口食べて、その料理がカレーとは少し違う味がしていると感じたが、そもそもネパールのカレーと日本のカレーでは味も見た目も随分と違う物であった為、今目の前にあるハヤシライスも日本のカレーの一種であると認識した。
一般的な日本人ならば「おい君、今君が食べているのはカレーではなくハヤシライスだよ。」と教えてあげるものだが、ネパール人の前に座っている日本人はそうしなかった。
男はボローニャ風を食べている自分を演出するのに終始こだわっていたからである。そしてもっと他の理由を挙げるとするならば、彼自身もハヤシライスが何なのか理解していなかったとも言う事が出来る。
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