4人が本棚に入れています
本棚に追加
季節は夏、東京のとある高校では、二学期終業式が行われ、午前中に終わった。
別の言い方をすれば、今日からこの高校は夏休みに入る。
学校の生徒は夏休みに入ったと知ると、喜びを隠し切れずに真っ先に家へ帰る者もおれば、何処かのゲーセンにそのまま遊びに行くなどさまざま。
今、下校しているこの者達も今日から夏休みになった事に喜びを感じていた。
「ねぇねぇ。帰ったら何する?」
最初に話の話題を持ちかけたのは黒髪ショートへアに赤いカチューシャを着けた高校二年の女子。
持っているスクールバックには『風関 明』(ふうぜき あきら)と刺繍で彼女の名前が刻まれている。
「ソガ兄の家でゲーム!!」
「またぁ?龍馬ってホント好きだよね、ゲーム」
「まあね♪」
彼女の質問に元気よく答えたのは茶髪にツンツン頭の高三の少年。
明から龍馬と呼ばれている彼の本名は、『斉藤 龍馬』(さいとう りょうま)
明との会話からして、かなりゲームが好きなようである。
「何で俺の家なんだ?」
多少、イラつきながら龍馬に話しかけてきたのは同じく高三の茶髪の青年。
どうやら彼が『ソガ兄』と言うあだ名の持ち主のようだ。
最初のコメントを投稿しよう!