プロローグ

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「かしこまりました」 上級悪魔はバリケードを解いた。 「出ろ!」 すると、青年は魔王の前まで歩みよった。 青年は人間界でいうと17歳程度の顔立ち、魔界で言うと170000歳ほどの顔立ちである。 髪は紫色であまり特徴のない普通の髪型。 顔は色白でとても整っている。 瞳の色は血のような紅色である。 そして、白い軍服を身に纏っている。 表情はいつも変わらず、無表情である。 魔王は青年を一通り見回した後、口を開く。 魔王「今日からお前の名はラグナロクだ!」 ラグナロク「ラグナロク?」 ラグナロクは首を傾げた。 魔王は腕を組んだ。 魔王「そうだ。古代魔界語で『凶悪な鬼神』という意味だ」 ラグナロク「アリガトウゴザイマス。マオウサマ」 ラグナロクはいつもの無表情で頭を下げた。 魔王「よし、我が魔界のために存分に働くがよい」 魔界はラグナロクの頭を撫でた。 すると、魔王は先ほどの上級悪魔に向き直った。 魔王「おい!このラグナロクを作った者は誰だ?」 悪魔はひざまずいた。 「はっ、ロストという研究者でございます」 魔王「今はどこにいる?」 「恐らくこの研究所のさらに地下の個室の研究室に居ると思われます」 魔王「よしっ!今すぐ案内しろ」 「かしこまりました!」 そして上級悪魔と魔王はエレベーターでさらに地下に降りた。 やがてエレベーターは沢山の個室研究室が並ぶ廊下の前に止まった。 上級悪魔は魔王を1つの個室のドアの前まで案内した。 「ここがロストの研究室です」 魔王「ご苦労。お前は戻ってよいぞ」 「ははっ」 上級悪魔は姿を消した。
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