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恋と言いきるには、
あまりにも苦しくて辛い。
貴方を目で追っていたことに気づいた時には、もう重症だった。
好きになりすぎていたんだ。
少し背の高い貴方を目で捕らえては、貴方が気づく手前まで追い続けて、
僕より少し低い声が発せられる度、ただその声だけを拾い集める。
「おはよう」
「お、おはよ…」
貴方にとっては、何気ない挨拶で、僕の心は激しく脈を打つ。
こんなにも、僕は貴方が好きなんだ。
貴方の綺麗な目を見て話すことも、貴方と笑い合うことも、無いかもしれない。
たとえこの手が届かなくても、
僕はひたすら、貴方の背中を追いかける。
その一方で、矛盾した僕。
いっそのこと、嫌いになれたら。
貴方に嫌われたら。
この辛い想いも忘れられるのかな。
誰かに夢中になるのが怖くて、
いや、自分自身が怖くて、
僕は静かに泣き続けた。
僕の気持ちは、どこに向かえばいいのですか…。
ただ、貴方が幸せなら、
貴方が笑っているのなら、
僕はそれだけでもいい。
やっぱり僕は、貴方が好きです。
END
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