上げられた狼煙

2/19
前へ
/32ページ
次へ
コロニー・??? 地下施設 ビービービー! 施設内に響く警告音 「どうした!?」 モニタールームの椅子に腰かけていた男性が慌てて立ち上がり周りの人間に問いただした。 「何者かに侵入されました!」 直ぐ様モニターの前に座っていた男性が返答した。 「何!?場所は!?目的は!?」 「解りません!ただ、通信の途絶えたポイントからみると目的は新型かと。」 男性の質問にキーボードを叩きながら答える男性。 「くそ!何処の奴等だ!極秘裏に開発していたのに!何としても止めろ!新型は一機たりとも渡すな!」 男性の返答に拳を握りしめ周りの人間に指示を出した。 地下施設・格納庫 「うわぁ!」 「くそ!?うわ!」 格納庫内では銃撃の音、人の悲鳴などが木霊し悲惨な状態だ。 「うじゃうじゃ出てきやがって!ウゼェんだよ!」 「たく、数ばかりいてもなぁ...。」 「はぁ~。面倒臭い仕事。」 十数人の作業員、兵士を前に三人の男女が銃で応戦している。 それも、話をしながら余裕で、である。 「まったくだな。こんなの仕事じゃなくて。遊びだと思わねぇとな。あ・そ・び。」 シェリルと言う赤色の髪を肩まで伸ばした女性に 金色の単髪の男性が答えた。 「はぁ~。アラン、アンタと話すと疲れるわね。」 「あぁん?喧嘩うってんのか?シェリル!」 「二人とも喧嘩なら後にしろ。お宝のお出ましだぜ。」 シェリルとアランの口喧嘩を残りの男性が止めて巨大な扉を見上げた。 「ちっ!」 「はぁ~。」 男性に止められて アランは舌打ちをし、シェリルは溜め息をつきながら男性の両側に立った。 三人の周りには無惨な姿に変わり果てた人達の姿があった。 「さぁて、開けるぜ。」 真ん中に立っている男性が扉の右隣にあるタッチパネルで番号をうちながら言い、最後にエンターキーをたたいた。 ゴゴゴ 大きな地響きを起こしながら鉄で出来た巨大な扉がゆっくりと開いていく。 開いていく隙間から巨大な影が姿を現していく。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加