オモイ
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「ねぇ、華織(かおり)。紗由見なかった?」 私はクラスメートの華織に尋ねた。 「さっき中庭で見た気がしたけど」 中庭に何の用事があるのだろうと思いながら、私は華織に礼を言い教室から出ようとした。 するとちょうど紗由が教室に入ってきた。 「紗由。ちょうどよかった。今探しにいこうと・・・」 安堵する私とはうらはらに、紗由は俯いたまま教室の出入口に突っ立っている。 「紗由?どうしたの?」
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