その三人、人外

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「コレからどうするのですか?」 大人びた美青年。 彼は純血種の吸血鬼“ヴァンパイア”。  灰薔薇 嵐 〈ハイバラ アラシ〉 無表情のまま目の前の優雅に座っている美少女に話し掛けた。 『依頼が何通か来てっから…なぁ。嵐と翔はどうすんだ?』 優雅に座っている美少女。 彼女は魔女。 最恐で最高で最強で最低で最凶で最狂の世界で敵にも味方にもしてはならない者。  玖楼 聖 〈クロウ  セイ〉 コレは偽名である。 「そーだねぇ。勿論僕も嵐も聖について行くよぉ?」 聖に話を降られた白髪の童顔の美少年は微笑んだ。 彼は雪女の息子。 雪男。  氷青 翔 〈ヒョウセイ ショウ〉 『あーそー。まぁ自由にすればいんじゃね?』 聖の言い方はどうでも良さそうに言っているが、彼女は心底楽しそうに微笑んだ。 類我独尊。 我が道を行く聖。 聖にとって嵐と翔は唯一無二の存在。 そして、それは二人にも言える事だ。 互いが互いを求めあって、3人は同じ場所に存在する。 「俺達は勿論そのつもりですよ。」 相変わらず彼は表情を変えないがそれが嵐である。 「そぉーそぉー。」 そして、脳天気で気の抜けた笑顔を浮かべて同意した翔。 点でバラバラな性格、性質の3人。 端から見たら共通点なんて無いだろう。 しかし、そんな彼等だからこそ一緒に居る。 .
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