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「自己紹介をしろ。俺は副担任の青島遥人だ。榊先生は忙しい人だから、基本的には俺が教室に居るからな。」
教室に入ると教台に立っていたのは、さっきのポマードではなく、若い爽やかで体育会系の教師だった。
肝心のポマードは窓際の豪華な椅子に優雅に座っていた。
3人はとりあえず、青島の隣に立ち自己紹介を始めた。
『玖楼 聖だ。』
「灰薔薇 嵐です。」
「氷青 翔だよぉ。」
しばらく、教室内はざわめき3人を興味津々で見詰めた。
「他には?」
「他…ですか?」
青島に聞かれた嵐は答えに困り、聖に目を向けた。
『特にねーよ。強いて言うならば、必要以上に俺ら3人に近付くな。以上。』
強い口調で言った聖はどこ吹く風の如く窓の外を見詰めた。
「クスクスクス。ゆーねぇ。でぇもぉ僕も聖や嵐以外人間共となれ合うつもりはぁないからよろしくしなくて良いよぉ」
翔は楽しそうに笑いながら言った。
「お前ら変わった奴らだな。お前ら従兄か?」
青島は聖と翔の口振りが何か引っかかったのか質問して来た。
「俺達ですか?そうですね…俺達はそれぞれがそれぞれに依存しあって存在しています。血の繋がりは有りませんが、俺達は家族です。」
だから、俺達はお互い以外を受け入れるつもりも有りませんので御了承ください。
冷たい声で何時もと変わらない無表情で言った。
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