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暗い暗い意識の中、ただひたすらに俺は目覚める時を待っていた。
まだ見ぬ広い世界を夢に見て。
供に戦う姉妹達を、想いながら。
俺は完成するその時を待っていた。
俺の名はレイジ。
正式名称を零式艦上戦闘機弐式レイジ
日本軍に勝利をもたらす存在として、生み出された戦う兵器。
鋼の身体を持ち、意志を持って威を振るう生きた兵器だ。
従来の兵器達は乙女と呼ばれる故に、繊細でありどこか戦場離れした物だったが、それを男性にすることで、より強く、より雄々しく戦場を馳せる事ができるのではという理由から、開発が始まった。
当然失敗を繰り返したが、ついに13人目の俺で完成を見たのだ。
12人の犠牲によって、俺は生まれていくのだ。
起動するその時は、もうすぐ目の前だ。
これから俺は日本の勝利のために、この身を捧げる。
そう思っていた。
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