目覚め

8/18

51人が本棚に入れています
本棚に追加
/279ページ
鬼ごっこと称する二人の遊びは、はっきり言って体のいい捕虜虐待だ。 「つまるところ、お前たちの機銃を避け続けられたら勝ちなんだな?」 「そう、いい遊びだろう?」 いいもんか、この野郎。 「まあ、貴方が勝ったらの条件はちゃんと守るから平気よ、クスクス。」 絶対に守るつもりがないな。 とはいえ守ってもらう。 「武装は無いのか?」 「無いさ、でも基本装備があるだろ?それだけあるなら、感謝したほうが身のためじゃないかな?」 この鬼ごっこを行うにあたって、俺は衣類と主翼を返してもらうことが出来た。 「まあ、確かにこれだけあれば、後は何とかなるだろうな。」 さてと、二人とも準備は終えたな。 「さてと、それじゃあ楽しく行こうか、アリス?」 黒いほうの少女が白いほうに呼びかける。 「ええ、姉さん。」 二人が機銃を構え、俺も身構える。 「零式艦上戦闘機弐式レイジ、いざ参る!」 さあ、戦いのはじまりだ!
/279ページ

最初のコメントを投稿しよう!

51人が本棚に入れています
本棚に追加