乙女

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夕飯をペロリと完食し、母親と軽く会話をしたあと、部屋へ戻る。 ベッド、勉強机、コンポ…ありきたりな部屋に正直見飽きたけど、模様替えするのもめんどくさくて…もぅ、この配置でしばらく経つ。 部屋のカーテンを閉め、音楽をかけてからベッドに寝転ぶ。 真っ白い天井には、昔大好きなアイドルのポスターを貼っていた後の名残で画ビョウの穴が無数にあった。 ちょうどいい満腹感に睡魔がおそう。 お腹いっぱいになったら眠くなるとか…赤ちゃんみたい… 天井から視線を外し、ぼーっとしていると、カバンから覗くモデルの女の子がこちらを見て微笑んでいた。 雑誌買ったんだったっけ。 ベッドから重い体を起こし、ベッドから降りずに手だけ伸ばして雑誌をとる。 最近の流行の服、キャラクター…色々なもので賑わい、見ているだけで時間を忘れてしまう。 可愛い服に可愛いモデル。 私もこんな風になりたい。 なったら、涼もちょっとは構ってくれるかもなぁ… 色々考えをめぐらせながら読む。 でも… バイトも特にしてないしなぁ… バイトを辞めてしばらく経つ。 今までは、喫茶店で働いていたけど…小さな店だったから潰れて辞めざるを得なかった。 それ以来バイトはしていない。 バイトかぁ… なんかないかなあ…
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