乙女

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「由紀は最近涼くんとどぉなの?」 口の周りに付いた生クリームを指ですくいながら、真里が尋ねてきた。 「ん?別に普通かなあ?でも、今年部活引退だから…部活部活で最近大した会えてない。」 「そっかぁ…うちらこれでも一応受験生だからねぇ…」 言葉とは裏腹に、のほほんと夕日を眺めている真里。 涼とは付き合って2年が経つ私の彼氏。 バスケット部に入っている同い年で、キャプテンも勤めている。 「でも涼くんはスポーツ推薦なんでしょ?いいなあ…」 「いいよねぇ…私も羨ましいよ…」 真里に負けじとのほほんと遠い目で返答してみる。 「鼻が高いの間違いでしょっ!」 「んな訳ないしょー!」 ボンっとカバンを叩くと、恨めしそうな目をして、カバンの中のお菓子を確認しているようだった。 …私よりお菓子かっ…
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