3人が本棚に入れています
本棚に追加
男は『お前はこの世界の脱臼した部分のようなものだ』と言う。
意味が分からない。
『それを治す為に俺はここに現れた。まぁ、言うなら、世界を整復する──世界整復だな』
僕が求めたものと同音異義の言葉を使ってくる。
『まぁ、死にそうな奴に言うのは趣味じゃないが…』
男は僕を見下ろすように立ちはだかり──
『良い夢は見れたか? 俺の失敗作の魔法で遊んで』
失敗作? あれが? あんな最高のものが?
『まぁ、バイバイだな』
僕が死ぬことによって、世界は──整復された。
最初のコメントを投稿しよう!