1人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんなのダメに決まってるじゃない!!」
彼女がだんっ、と机を叩く。
「こんなの着たら隠密行動が出来ないわ!さらに素早さ80%ダウンよ!」
「そんなに?」
「存在感バッチリでいいじゃないか。敵にも雑魚だからってスルーされないぞ!」
「スルーされてでも敵を足止めするのが雑魚の役目よ!」
「絶対こっちの方がいいね!」
「こっちよ!」
お互いの戦闘服を持ちながら言い争いをする二人。
私は二人を残してそっと部屋を出た。
すると部屋の外では戦闘員たちが争っていた。
「どうしたの?」
私が聞くと、戦闘員たちは我先にと私に話しかけてきた。
「先輩!このデザインどうッスか!?」
「先輩!こっちの方が…」
「いや、これは…」
紙に書かれた戦闘服のデサイン。
「…制服考えるより、世界征服しようよ」
この組織、辞めたい。
end
最初のコメントを投稿しよう!