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アヨーディヤー国のダシャラタ王。
彼には3人の妃が居た。
「なぜ後継ぎが出来ないのだ……?」
善政を行い、民に慕われている王なのだが、子供には恵まれていなかった。
妃のいずれにも子供が出来ないのだ。
「ダシャラタ王、犠牲祭を執り行っては如何でしょう。」
「犠牲祭だと?」
「はい。子宝に恵まれるよう、馬の犠牲祭を行ってはどうかと……。」
その助言を受け、ダシャラタ王は後継ぎの子を求めて犠牲祭を行った。
真面目に熱心に取り組み、彼は願う。
そんな真摯な姿を見たヴィシュヌは、彼を親とし、子供となる事を決めた。
やがて、3人の妃は子を身ごもる。
第1王妃カウサリヤーはラーマ。
第2王妃カイケーイーはバーラタ。
第3王妃スミトラーはラクシュマナとシャトルグナの双子を産んだ。
ラーマはヴィシュヌの化身であり、彼の性質を1/2受け継いでいた。
バーラタは1/4。
ラクシュマナとシャトルグナは1/8の性質を受け継ぐ。
ラーヴァナを倒す為の化身の力は、こうして4人の人間に分与されたのである。
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