偽りの仮面

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僕はいつも笑顔で 自分の気持ちを顔に出さない。 相手に気持ちを悟られずにすむ。 便利だ。 でも時折 それが凄く辛い時がある。 悲しいのに 笑顔 寂しいのに 笑顔 僕の口からは 嘘の言葉ばかり。 誰も気づかない 気づいてくれない。 僕は嘘をつくたびに 何かが壊れていくような気がする。 何が壊れてるのか 心の底では わかってる。 けど わからないフリをして 知らないフリをして 『それ』を守っているんだ。 もし嘘をつかなかったら どうなってただろう。 けど もう遅い もう後戻り出来ない。 これからは 『あれ』が壊れるまで嘘をつき続けるしか道がないんだから。
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