5才

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あたしは姉よりも勉強を楽しんでいた 何よりも祖母が誉めてもらえるのが嬉しかった 当時わたしがハマって読んだ本が、鍵ばあさんシリーズだ 鍵っ子(両親が共働きで首に紐を通した鍵を持ってたり、ランドセルに鍵を持ってる子のことを鍵っ子と読んだ)の家に魔法の鍵を持ったおばあちゃんがやってきて、美味しい料理を作ってくれるというストーリーだった あたしは母親は働いていないにせよ、鍵っ子の寂しさに共感していた。 ピーターラビットやバーバパパや腹ぺこあおむしも大好きだった 祖母は、あたし達姉妹をいろんな場所に連れて行ってくれた 映画館に行ったのも祖母に連れて行ってもらったのが始めてだった あたしは、祖母に再会した印象のことなど忘れる位祖母が大好きになった そのかわり祖父の印象は薄かった 当時祖父は現役バリバリの職人で出張が多かったし、寝室も別だったから 接点が余りなかったし、祖父が家にいると野球を見ながら晩酌するから、好きなテレビが観られなくていやだった ・
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