ユメ

7/32
前へ
/83ページ
次へ
* * * * ――2ヶ月 たった、2ヶ月前の話だ。 "事故……っ?!" マネージャーからの連絡に 耳を疑って、 嘘なんだと。 何かの間違いか、ドッキリなんだと。 そう思って。 …信じるなんて 出来るわけなかった。 「…リーダー」 部屋の真ん中 たくさんの人に囲まれたベッドに、 翠ちゃんは眠ってて。 そう。 眠ってたんだ。 たくさんの機械が付けられて。 周りのみんなが泣いてる。 でも、みんな ちゃんと顔見てよ。 いつもと変わんないじゃん。 俺の隣で、 いつもあの顔して寝てるよ? 一度、そう思ってしまった以上 その認識は変わんない。 俺が手を握って 名前を呼んだら、 それを待ってたかのように 翠ちゃんは息を引き取った。 でもさ、そんなの 勝手に医者が決めたことでしょ? 死んでない。 死んでない。 眠ってるだけだよね? 死んでない。 翠ちゃんはまだ、 .
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

402人が本棚に入れています
本棚に追加