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たったそれだけの動作、右手を挙げた瞬間六本あった虫の足が一つ残らず見えないハンマーで叩かれたかのように潰される。
それだけでなく、虫の宿主であろう黒いロングコートを羽織った者もまた、悲鳴を挙げる暇もなく勢い良く地面に叩き潰される。
が、宿主の方はどこも潰れておらず、単純に気絶させるのが目的だったようだ。
「つ、つよ――」
「もう面倒だ、纏めて気絶してろ。」
あまりに圧倒的な力の差に絶望が混じった言葉を遮り、めんどくさそうに挙げた右手を握り潰す。
途端に戦闘に参加していなかった虫の足と羽があるものは羽を、今度は見えない手に握り潰されるかのように潰され苦痛の咆哮を挙げる。
「ぐああぁ!?!?」
虫は宿主と見えない何かで繋がっている、虫がダメージを受けた場合、宿主にもダメージが行く。
先程から悲鳴が挙がってたのも、虫がダメージを受けた為だ。
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