プロローグ

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いつからだっただろう。 瞳を閉じると視界は赤に染まる。 静寂の向こうからは断末魔。 手のひらには肉を裂く感覚。 心臓は平穏を忘れたかのように興奮を続けている。 獣のように感覚は研ぎ澄まされたが、心から落ち着くことが出来なくなった。 嬉々として戦うことを狂気と知ったが、それを抑える術を持たなかった。 下らない考えを巡らせる度にあざ笑いたくなる。 お前は化け物か、と……。
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