曖昧日和

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「一緒に行く約束してたんだ?」 私の真後ろの席に座りながら 美羽ちゃんが尋ねてきたので私は首をふった 「違う起こせって言いたかったのよアレは」 「あーね、でもおじさんは?」 「リオパパは出張で朝イチに空港だってさ」 「じゃあ今日は一緒に仲良く晩御飯ってやつ?」 からかい気味の顔で尋ねる美羽ちゃん コイツ楽しんでるな絶対 「さぁどうだろうね?」 苦笑しながら答えると 美羽ちゃんは少し顔をしかめた 「どうだろっておじさん帰り遅い時 いつもそーしてんじゃないの?」 「だって出張の情報はリオパパから リオ本人からは何も聞いてないの」 「あら、そーなんだ、 どーいうつもりなんだろ?」 「こっちが聞きたいよ」 ホントこの頃のアイツは何考えてるのかよくわかんない 昔はもうちょっと素直だったのにさ 去年ぐらいからなんかよそよそしくなってきたというか 距離とられるようになった 反抗期ってやつか? って私はアイツの母親じゃなーい …まぁそう思われてても仕方ないんだけどさ あの日以来かなり世話やいてきちゃったからな …あぁもうすぐ3年か 3年前、私たちが中学2年の秋 リオママは交通事故で亡くなったリオママにたよりっきりだった リオとリオパパ それに最愛の奥さんと母親を亡くしたショックは大きく 2人は完全に生きる気力を無くしてしまっていた マンションの隣人として そんな2人を見ていた私とママは ほっておけるはずもなく 炊事洗濯と何かと世話をやいていたのだ 2人は月日がたつに連れて 徐々に立ち直っていってくれたし ある程度家事もこなせるようになったが リオパパが出張や残業で遅くなる時だけは リオはうちで食事する そのルールだけは今もまだ続いてるというわけだ
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