初めての

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「お~い!七瀬!」 学校の放課後の事 クラスの違う俺達はいつも互いのクラスへと出向く まぁいつも俺からだが… だがその日は違った 夏琉のほうから来たのだ 俺は放課後の掃除当番だった為、皆とは少し遅くなったんだ 「あれ?もしかして…当番?」 教室のドアを開け、顔を覗かせ、中の様子を伺う夏琉 「かったりぃよな…」 「アハハッ大変だね」 笑いながらこう言う夏琉に俺は 「お前は当番いつだ?」 「僕は…確か 再来週だった気がする」 再来週…か… 何となく時計へと目をやるともうすでに5時は回っていた そろそろ帰るか… と思い、荷物をまとめ、夏琉に聞いた 「ワリィ、帰ったら現国のプリント見せてくれねぇか?」 俺はこの学校ではほぼ下のほうの学力だ (要するに、俺が馬鹿ってことだ… そんな俺に対して夏琉は学校トップの成績であるわけだが… なんでこんな違うんだろうか… 夏琉は快く「いいよ」と言ってくれた 「サンキュー」 「じゃぁ俺帰るわ」 とだけクラスの奴らに言い、教室を出た 帰り道で夏琉が 「ねぇ?なんで七瀬はそんなにモテるの?」 「はぁ!?」 いきなり何言ってんだよこいつは… 「なんだよ?ヤキモチでも妬いてんのかぁ?」 俺がからかうように言った すると夏琉が顔を赤くし 「ち、違うもん…!!!べ、べつに妬いてなんかないよ!!」 「ほんとかぁ~?」 俺の横で懸命に言い訳をしている 可愛い奴… 俺は夏琉の腕を掴み、キスを迫る 夏琉は案外簡単に受け入れ、舌を絡ませて来たのだった チュッ クチュッ 「なな……せ…」 弱々しく俺の名前を呼び、 「帰ったら…」 と囁いてきて… それが何とも言えず、可愛いとさえ思ってしまう… 「ん……ヤろうな?」 「うん」 その後俺達は手を繋いで帰った…
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