1章~何で登んなきゃいけないのよッ!~

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「アハ、アハッ……!」 光は不愉快そうにしていた。が、ニヤリと表情を変えた。 「原崎先生の事……だろ?文末の……」 「そうそう!『えー、はい。そうですね、はい。』ってね」 あ、言っちゃった。 「ん、コッホン」 咳ばらい?光じゃないしな……。 後ろを振り向くと、冷淡に微笑む先生がいた。 ヤバ……、絶体絶命て感じじゃね。 「あら、近藤君。私に用があるの?そうよね。例えば……」 「謝罪?」 うわっ、光の奴、答えやがった。この俺を裏切るのか!? 「そう、よくわかったわね、佐野君。あなたもそっち側なの?」 「滅相もありませんよ、先生。こいつ一人の責に……」 「先生、さよなら。光、行くぞ」 先生が口を開く前に、光の手を掴んで、校門の前のT地路を折れた。 「コラぁーッ!!」 あーあー、何にも聞こえない。新米の女教師の怒鳴り声なんて聞こえない。
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