1章~何で登んなきゃいけないのよッ!~

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やっと、高校生に慣れた。 教師の目を避けて、ゲーセンやカラオケに行かずに済むんだ。これからは、バイトもできる! これで、ハルヒの仲間入り……じゃなくて、ひぐらしグッズを……。 そんな事を考えながら、俺は新しい学校生活に向けて、胸を膨らませていた。 「よっ、宙」 声をかけて来たのは、小・中での大親友の 佐野 光紅(サノ コウク)。 「そういえば、光、お前も同じ高校だったか」 「宙、”そういえば”って何だよ!?」 「冗談に決まってんだろ!ちゃんと覚えてるって」 大親友なだけにこうして冗談も年中言い合っている。それに、名前も光(コウ)、宙(ソラ)と呼び合ってる。 俺の名前は、近藤 乃宙(コンドウ ノソラ)。 さぁ、早く入学式の会場、体育館へ行かなくては! 「入学式かぁ……。三年前もこんな感じだったよな」 「ああ、そうだな。……それより、早く行こうぜ。どうせ、同じクラスなんだし」
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