1章~何で登んなきゃいけないのよッ!~

5/21
前へ
/71ページ
次へ
長ったらしい入学式が終わって、解放された。自由が1番だ。 「もう、帰れるんだよな?」 無邪気な奴だ光は。話を聞いていなかったんだな。 「バーカ。まだ、だし」 「チッ。せっかく帰れると思ったのに」 こいつ、入学式の間はずっと寝ていた。俺達の席は真ん中から少し前。教師が前で話していたら、ギリギリ危うい所なのに、こいつは気にしない。 「教室に戻って、学校の中での行動やマナーを確認するんだってさ」 「めんどくせぇッ。ところで終わった後、暇?」 暇かなぁ……? どうせ、光の事だから遊ぶとか言うんだ。それも、普通とは違う遊び。 「暇だけど?」 「あの山に行かない?」 と、この学校から見える山を指した。 「探検、サンタクロース、温泉、お化け屋敷、そんで今度は山……」 光は変わってる。異常とまでは行かないが、普通と言う枠には収まらない。ある意味では凄い。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加