1章~何で登んなきゃいけないのよッ!~

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「おはようございます。先程も体育館で紹介されたと思いますが、改めて紹介します。原崎 久美です」 わざわざ丁寧に黒板に漢字で書き始めた。原崎先生は、綺麗だ。だが、結構新米らしい。 「……今更、誰が黒板に名前なんか書くんだよ……」 小声の呟きが聞こえた。光の後ろの席にいる奴だ。 そいつの言う事は尤もらしい。そこは新米だから、多めに見るしかない。 「ここで皆さんに、自己紹介してもらいましょうか!!」 「「「ええぇーっっ!!」」」 予想通りの大ブーイング。そりゃそうだろ。高校にもなって、自己紹介? 小学生かよ、ってな。 「……と、言うのはジョーダンです!はい、さて、今からいろいろと手紙を配ります」 原崎先生の意外な発言には、ホントひやっとした。新米で歳近い方だから、そういう事もするのか。 「はい。手紙に全て、目を通して下さいね」 配られた手紙は様々。
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