王宮に集いし五人

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王宮までは最悪な事に徒歩。 これ以上疲れたくない俺にはかなりキツい。 泣き言を言ってもしかたないが、やはり眠い。 「んじゃあ!張り切って行こうぜ!!」 元気いっぱいの風羅に続くように、みんなが歩き出した。 夕暮れの街を歩く俺たちは、真っ直ぐに目的地へ歩いていく。 歩いていると、周りの人たちから見られる。来た時と同じ感じだ。 人間が珍しいのはわかるが、そんなまじまじと見なくてもいいと思う。 なんだかんだ話しながら歩いていると、時間が立つのも早いし、もう王宮までの距離は後少しの所まで来た。 それにより、王宮の全体像がはっきりしてくる。 馬鹿でかい城のようなそれの周りに、大きな柱が取り囲むように四本立てたれている。 「………ここか」 巨大な城に相応しい、大きな門の前に歩いていく。 すると、その門の前に二人、見覚えのある奴らがいた。 「…あっ!みなさん、どうもッス!!」 相変わらず真っ黒なローブのような服を着こなしている男、天使のアルタと、 「………」 黙って視線を向けてくる、少し長い赤みがかった髪をした少年。選抜者、京連 鋼輝がいた。 「……久しぶりだな、鋼輝、アルタ」 「久しぶりッス勝矢さん。エルシアちゃんも、お久しぶりッス…ゴハッ!?」 いきなりのエルシアの突きがアルタの鳩尾に命中。アルタは膝をついて悶絶している。 「馴れ馴れしいですよ誘拐犯。私はまだアナタを許した訳ではないんですよ?」 「そ、その節は…申し訳なかったッス…」
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