4181人が本棚に入れています
本棚に追加
王宮までは最悪な事に徒歩。
これ以上疲れたくない俺にはかなりキツい。
泣き言を言ってもしかたないが、やはり眠い。
「んじゃあ!張り切って行こうぜ!!」
元気いっぱいの風羅に続くように、みんなが歩き出した。
夕暮れの街を歩く俺たちは、真っ直ぐに目的地へ歩いていく。
歩いていると、周りの人たちから見られる。来た時と同じ感じだ。
人間が珍しいのはわかるが、そんなまじまじと見なくてもいいと思う。
なんだかんだ話しながら歩いていると、時間が立つのも早いし、もう王宮までの距離は後少しの所まで来た。
それにより、王宮の全体像がはっきりしてくる。
馬鹿でかい城のようなそれの周りに、大きな柱が取り囲むように四本立てたれている。
「………ここか」
巨大な城に相応しい、大きな門の前に歩いていく。
すると、その門の前に二人、見覚えのある奴らがいた。
「…あっ!みなさん、どうもッス!!」
相変わらず真っ黒なローブのような服を着こなしている男、天使のアルタと、
「………」
黙って視線を向けてくる、少し長い赤みがかった髪をした少年。選抜者、京連 鋼輝がいた。
「……久しぶりだな、鋼輝、アルタ」
「久しぶりッス勝矢さん。エルシアちゃんも、お久しぶりッス…ゴハッ!?」
いきなりのエルシアの突きがアルタの鳩尾に命中。アルタは膝をついて悶絶している。
「馴れ馴れしいですよ誘拐犯。私はまだアナタを許した訳ではないんですよ?」
「そ、その節は…申し訳なかったッス…」
最初のコメントを投稿しよう!