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確かに、ここでベラベラ話しててもしょうがねーな。
約束の時間までもうかなり時間ないだろうし…
「んじゃ、入るか」
俺が言い終わると、扉の前に並んで立っていた騎士のような人たちが、ゆっくりと開き始めた。
そこから漏れでてくる眩しい光を見つめながらも、騎士たちは扉を開け放った。
扉から遥か遠くまで敷かれているレッドカーペット。
その先には階段があり、レッドカーペットはその階段を上り、頂上まで伸びている。
そして、その先にあるのは、大きな金色の椅子。
正に、王が座るに相応しい椅子。
そこに腰掛けている人物を見て、言葉を失った。
「よくぞいらっしゃいました、選抜者のみなさまに、パートナーのみなさん。さあ、中へ入られなさい」
そう声をかけてきた、椅子に座っている人物。
「………女ぁ!!?」
俺は驚きのあまり声を張り上げてしまった。
バカな…俺はてっきり長い髭のはえたガタイのいいオッサンかと思ってたのに……
なんですか…あの輝き様は……?
確かに金色の椅子はキラキラ光ってますけど、何故か椅子より座っている人のほうがキラキラしてるんですけど……
俺だけではない。選抜者は愚か、天使たち全員漏れなく固まっている。
アイツを除いて……
「お久しぶりです!!キサリ様!!エルシアです!!」
「あらエルシア、お久しぶりですね?相変わらず元気そうで何よりですよ」
「キサリ様も相変わらず綺麗で羨ましいです!」
え、エルシア……なんでそんな親しげなんだ…?
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