力試し

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『!!?』 その光景に、俺たちは目を見開いた。 波瑠の拳銃を見ただけで、一瞬にして鳳力で同じ形をした拳銃を作り出しやがった… だが、そんな状況にも波瑠は、 「……ふふ」 小さくも確かに、笑った。 波瑠の笑みを不信に思ったカシルを含む俺たちなどよそに、波瑠は拳銃を突きつけられながらも笑う。 「…すっごいなぁ、見ただけで同じモン作るなんてな。………でもな?」 ―ガギィィン!! 突然波瑠は左手に持つナイフを振り上げ、固い物がぶつかる音を響かせてカシルの持つ拳銃を腕ごと弾いた。 「!?」 「所詮似てんのは、"形"だけや」 驚いたカシルは体がよろけ、そんなカシルの腹に波瑠は右蹴りを叩き込んだ。 「うあっ!!」 女にしては強力な蹴りを受け、カシルは床に転がった。握っていた拳銃もその拍子に手から離れ、ガラスのようにパリンと割れた。 「ゲホッケホッ!」 「…アンタが作った武器、あれってイメージで作り上げてんねやろ?」 床に伏せながら腹を両手で押さえて咳き込むカシルに、波瑠は見下ろしながら言葉を放る。 「剣やら槍やら、見た目でどんなモンかわかるモンならイメージして作って自分の武器にできる。けどアンタがウチの銃見た時、これは何か、どういう物かって聞いてきたな?つまり、アンタは初めてやったんや、コレを見んのを…」 ―バァァン!! 淡々と話していた途端に、訓練場内に乾いた破裂音が響き、肩を震わせて飛び上がる。 波瑠が固い床に向けて、拳銃を発砲したのだ。床には、弾丸がめり込んで辺りに亀裂が走っている。
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