力試し

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「そんなもんがなんでまた……」 「理由はわからない!だけど危険だ!人間であるキミたちがどうこうできる物じゃない!」 シーリンさんの慌てようからして、如何に危険な物かがわかる。 これは…ホントにヤバいんじゃねーか…? 「ウッハッハッハ!聞き捨てならんねぇシーリン殿!!」 突然、高笑いをしてなんか言い出した風羅。 「俺たちゃあ選抜者なんですぜ!?普通の人間じゃ危なくても、俺たちならなんとかなるかも知んねーぜ!?」 「し、しかし危険だよ!見たところ、何故かスイッチが入ってるし、さすがに……」 「だぁいじょうぶだって!!……そういう事だから!行けぇ勝矢!!」 ……………… 「ゴメン。今なんて言った?よく聞こえなかったんだけど」 「だから、行けぇ勝矢!!って言ったんだよ」 …あれ?おかしいな、耳になんか詰まってんのかな? 「早く行けよ勝矢。何してんだよ」 「お前マジふざけんな。お前が行けよ」 「いや、さっきやったし。つかお前やりたそうな顔してたじゃん」 ……一切してねーよボケ。 いや、でも……… 俺は風羅から視線を外し、中央辺りに突っ立っている鎧に眼を向ける。 「…………」 「しょ、勝矢くん…!?」 「ちょっとだけ……やってみようと思います」 正直、試してみたい。 育成中の天使ですら及ばないあぶねー鎧に、自分の力がどこまで通じるのか… 全力で、試してみたい…!
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