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「おい待て、落ち着け。話せばわかる。だからそんな殺気のこもった眼で俺を見るな。あんまりふざけた展開過ぎたから動揺してたんだ。別に悪気があったわけじゃない」
「そう。で、死ぬの? それとも私が殺すの? どっち?」
「どっちもお断りだ!」
はい、聞く耳なし。
彼女はどうやら相当怒っていた。
ぱっと頭に浮かんだ『アンジェリカ』でそのまま彼女を呼んでしまったのが原因なのか、それとも俺が自暴自棄に『お兄ちゃんだぞ』なんてほざいたのがいけなかったのか、多分両方なんだろうがとにかく殺る気満々だった。
こいつ、果てしなく心が狭い。
それにしたって怒り過ぎだと思う。俺はあたふたしながらも必死に打開策を考えつつ、後でカルシウムの摂取を勧めることにした。
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