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『魔王を極める部、魔王部を作ろうと思う』
中学校に上がってすぐ、キリカは言った。
何でも、『こんな平和な世界でのほほんと過ごしていたら、いつか自分が魔王だということを忘れてしまいそうで怖いから』らしい。むしろ忘れろ。
その日、学校側非公認で魔王部の設立が決まった。
翌日キリカは、冷暖房完備でソファーがなんかリッチな感じ、二ノ杉中学のビバリーヒルズと生徒達に噂の校長室を指差して言った。
『部室が欲しい。ここを今日から魔王部の部室にする』
止める間も無くキリカは鍵の掛かった扉を得意の跳び蹴りで破壊し、中で噂通り高級そうな皮のソファーで寛いでいた校長に命令した。
『魔王命令だ。今すぐそこをどくがいい』
気が付いたら俺は、床に頭を擦りつけて土下座していた。
キリカは自信満々に堂々と踏ん反り返っていた。
すぐに教師が総動員でやってきて捕まった。
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