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「仕事は魔王様がおられた時と同じく私がやります。
ですのでスライム様は城内で自由におくつろぎください」
うやうやしく礼をとるインキュバス様に
私めは怯えておりました
否、怯えというよりは恐れでしょうか
変身能力さえなければただのスライムでしかない私め
インキュバス様の様な上位の魔物に
この様な態度をとられるなどないからでございます
魔王様の幼なじみとして来ていた時も
ここまで慇懃な態度をとられたことはございません
どちらかというと
同僚の様なフランクな態度でございました
その時でさえ申し訳ない思いをしておりましたのに
今の態度はもう拷問でございます
「あの、インキュバス様……」
「様は不要です。
今のあなた様は魔王様の代理。
立場としてあなた様の方が偉いのですから」
ああ、泣いてしまいそうです
普段からこれでは
私めは一日たりとも魔王様代理など持たないでしょう
「お、お願いでございます……。
せめて普段は今までと同じ態度で………」
震え、半泣きになりながら
私めはインキュバス様に懇願しておりました
さすがにインキュバス様も憐れに思って下さったのでしょう
「……わかった。
ただし公の場では先程の態度でいかせてもらうからな？」
やれやれといった様子で苦笑して下さいました
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