地上へ

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弥彦「…“愛”っていうのは相手を大切にすることだと俺は思うよ。」 秀麟「…大切…(母様達は私を大切にしてくれた…私も…ではこれが愛?)」 弥彦は秀麟を見てその胸のうちを悟ったのか優しい目をして言った 弥彦「秀麟は愛することを知ってると思うぞ。…母さん大好きで大切だったんだろう?」 秀麟はコクンと頷いた 秀麟「大切にすることが…愛… では“好き”という感情も愛ですか?」 弥彦「“好き”にもいろいろあるが大まかに言えばそうだな。」 弥彦はニッコリ笑った 秀麟「………」 秀麟は俯いて黙ってしまった 弥彦「どうした?」 秀麟「…弥彦様…」 --ポロッ…-- 秀麟の頬に涙が伝った 弥彦は驚いた 弥彦「な?!何で泣いてんだ?!(俺なんか悪い事言ったか???)」 焦りまくる弥彦を見上げ秀麟は呟くように言った 秀麟「弥彦様…私…悔しいのです。母様と父様を守れなかった私が憎いんです…力は十分過ぎるほどあったのに守れなかった…」 --ギュ…-- 弥彦はそう言って泣く彼女を見ていられず、思わず抱きしめて言った 弥彦「泣きたいだけ泣け…今は俺がいる…」 すると我慢していた何かがプツンと切れて秀麟は弥彦の胸で泣いた .
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