天体観測会

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「真理ちゃんは優しいよ。」 しかし、こないだは、怒鳴ってたのに、怒る様子もないので、私は、不思議そうに飛永くんを見つめてしまった。 「ん?どうかした?」 と、飛永くん。 「こないだは、怒鳴ってたのになぁと思って。」 「あ~。…。あれか?いつものことだし。こないだは、俺、イライラしてたから。真理ちゃんの成績もあれが原因なんだよ、きっと。」 そう言って、飛永くんは、私をバルコニーの隅の方に呼んで、床に座らせた。 「…。ごめんね…。せっかく誘ったのに不愉快な思いさせて…。」 しばらく、飛永くんは望遠鏡をいじっていたが、私の横に腰かけた。 私は、飛永くんの右手にそっと私の左手を載せた。 飛永くんは私を見た。私も、飛永くんを見た。 「……キスして良い?」 私は、頷いた。 私達は唇を重ねた。 「好き…。」 私は言った。 彼も「俺も…。」 私達は、もう一度キスをした。 「おまえら、いつからそんな関係に…。」 驚いて、私達は離れると、 大水くんはそう言って、ニヤニヤと窓から覗いていた。 赤くなる私達…。 「俺ら帰るからさ…。なんか、盛り上がって来たし。おまえらもこれからやんだろ?」 「おまえとは違うよ…。」 大水くんと真理子ちゃんは帰って行った。 彼は私を見て恥ずかしそうに行った。 「…ごめん。」 私は、首を振った。 「…送るよ。」 飛永くんは言った。 飛永くんの家からの帰り道。 飛永くんは、私の一歩先を歩いている。 私は、飛永くんの手を握った。
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