告白

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告白

「紗胡ちゃん?」 私は、驚いて、慌てて手を引っ込める。そして、声のする方に顔を向けた…。 大水くんだった。 彼は、大水陽介くん。飛永くんとは、親同士が仲良く、生まれてすぐからの幼なじみらしい。家も隣同士だとか。 「これから、飛んちに行くんだけど、行かない?」 さっきのことを思い出し、顔が熱くなるのが分かった。返事に困っていると、大水くんがさらに口を開いた。 「飛となんかあった?さっき、学校で会った時、アイツなんか変だったけど…。」 私は、首を大きく横に振る…。 「ふ…ん。あやしい…(笑)まぁ、じゃ…良いじゃん!行こうよ!俺の彼女も一緒だし。」 大水くんの後ろから、大水くんより一回り小さいパーマがかった長い髪の女の子が、ニッコリとこちらに笑顔を向けた。 やっぱり、さっきのこともあり、会いづらい…。しかし、 「…。…ない。…行かない…。」 と、断ったのに、強引に彼の家まで、連れて来られていた。 飛永くんは断っているらしいが、せっかく来たんだからと、彼のお母さんは、私達を部屋まで案内してくれた。 私も、内心、会いたくない。飛永くんが断っているなら、ここまでしなくても…と思っていた。 大水くんは、容赦ない。部屋の中から、一人にしてくれと、彼の声が聞こえるんだが、勢いよく、ドアを開け、中に入っていく…。私は、なかなか中に入れずにドアの傍で立ち止まっていると、大水くんに強引に引っ張られ、中に入れられた。次の瞬間、彼と目が合った…。彼は、私に視線を向けながら、 「大水?どういうことだよ!」 彼は、慌てて大声で言った。 大水くんは、彼の頭をクシャクシャしながら、 「なに?なに?なに?何かあったの?俺にも会いたくないのは、彼女と何かあったからなのか?」私をチラチラ見ながら、大水くんは言った。 飛永くんは、 「いや…、別に…。」 と言いながら、私と大水くんの彼女に、座るように促した。 トントン…。飛永くんのお母さんが、ジュースとお菓子を持ってきてくれたのだった。 私は、チラチラと飛永くんを見たが、彼は、私を見ようとしなかった。 私達は、大水くんが持ってきた‘ドンジャラ’をやった。麻雀のオモチャ版みたいな奴だ。
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