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「あら、面白くなってきたじゃない」
軽口を叩いてはいるが、先程よりは焦っているように見てとれる。
崩れた根を躱しながら新たに構成される根を同時に躱さ無ければならない。ようするに横と前を同時に意識しなければならないのだ。
「ふふん。墜ちちゃいな!」
早くも勝ち誇った顔をしているねね。そこに札の群れが襲いかかる。
回避しながらでも反撃は出来るのだ。その上霊夢の札はホーミング機能付き、必中である。
霊夢の反撃など来る筈がないと高をくくっていたねねにとっては予想外の反撃であった。
「あわわ……まずいよ!」
ねねの発動したスペルカードはねねの手持ちの中では強力な部類なのだが、自分の力量を考慮し短期決着型として作られている。
そのためスペルカードの耐久力があまりないのだ。くわえて、霊夢の札は必中。当然の如くスペルカードの耐久力が凄まじい勢いで減っていく。
「あと一押しかしらね」
「ぐぬぬ……」
ただではやられまいと根の数、生成の速度を上げていくが霊夢はそれを躱す。
その間にも放たれた札は次々にねねに直撃していく。
そして――
――Spell Break!
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