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「殺された者のしゃれこうべが風に乗せて自分を殺した者の名を告げる。だったかしらね?」
最小限の動きで無駄を作らない様に弾幕を躱していく。髑髏弾は発射直後の霊夢の位置を狙って放たれるため回避は容易、直列弾は一度散開し再び収束するという事を繰り返すため回避にはコツがいる。二種類の弾幕が入り乱れているのだから尚更だ。
「中々面倒ね」
などとは言いつつも弾幕を躱して反撃。告音に迫り直撃していく札、札、札。少しずつだが確実に告音のスペルカードの耐久力を削っていく。
それに伴い告音の弾幕もどんどんと密度や勢い、数がましていくが……。
「今更数が多くなったところで、私をおとせやしないわよ?」
完璧にパターンが出来上がってしまっている以上、既に手遅れと言わざるを得ない。
最早弾幕が苦にもならないのか、欠伸をしながらとどめをさしにかかる。
「さ、出直していらっしゃい」
一気に札の波が告音の元へ押し寄せ、告音を飲み込んでいく。
告音が飲み込まれた数秒もしない内に、辺りに散開していた告音の放った弾幕が消えた。
霊夢が告音のスペルカードの耐久力を削り切ったのだ。
――Spell Break!
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