少年アダム

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近くの川についたころ やがて人影が見えた 『パパだ!』 『よぉアダム!!それにヨベル!二人とも山菜つみはどうだった?』 『大量だよ!』 『だけどアダムのやつ途中でしょっちゅう休憩しやがるんだぜ!』 『ははっ!さすがヨベルは年上なだけある、アダムの面倒みてくれたみたいだな!』 彼の名はオーベル 髭を少しはやした気さくな男である そんな優しい父親をアダムは尊敬し慕っていた 『そっちは大量なの?』 『あいにく、全くだ!二人とも手伝ってくれるか?』 『うん!』 やがて日は沈んだ 空に浮かんだ二つの月は 明るくあたり全体を照らした 『つれないね…僕手でとってくるよ!』 『俺も!』 『向こう岸にはいっちゃだめだぞ~』 だが二人は既に走りだし 虫の鳴き声と川の音にかきけされた 『おい!誰かいるぜ!』 ヨベルは向こう岸の人影に気づいた 『あやしいな見に行こうぜ!』 『ヨベル!アダム!』 それに気づいたオーベルは必死で走りだしたが 既に彼らは向こう岸にあがっていた 『おいみろあれ!』 『なにあれ!僕らと少し違うよ。』 そこには目付きが鋭く耳もロバのように長く、鼻はツンとたっている 人間たちがいた やがてオーベルがおいつき 二人の口をふさいで草むらに息をころして隠れた
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