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…ひかる姫って…あたし?
「やっと気付いた。さっきから呼んでたのに。」
王子様はそぉ言うとニコっと微笑んだ。
…ドキッッ…
「ごめんなさい…」
「いいよ。」
…ドキッッ…
王子様の笑顔にいちいちドキっとしてしまう。
「ひかる姫…まだお城に帰らなくていいの?」
…お城?
森の向こうには大きなお城があった。
「別に…帰らなくていい」
…だってお城なんてあたししらないもん。
「そっか。じゃあ…こっちに来て。」
王子様はまた微笑むと
あたしの手をとり歩いていった。
手を握られかなりドキドキしてしまうあたし。
初めて会ったのに
なぜかずっと前から知っていたきがしてしかたなかった。
「ここ。僕のお気に入りなんだ。」
そこには森の中なのにぽつんと小さな噴水があり
ちょうどいい具合いに光がさしこんで
虹色に光っていた。
王子様は噴水のふちに腰掛けた。
その隣にあたしも座る。
心地良い風が2人の間を通り抜けていった。
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