130人が本棚に入れています
本棚に追加
ここ高久山高校は昨日、入学式が終わり、今日から一年生も授業が始まる。
まあ私にとっては関係ないんだけどね。
なんせ私は二年生。入学式は去年したから。
今日も至って普通の生活が送れると私は信じていた。けど、今日は何かが違った。
「はい、じゃあ朝SHR始めるぞ」
担任がそう言いながら生徒達を見回したが、そんな中一人の女子生徒―彩城聖菜(さいじょうせいな)は呑気に欠伸をしていた。
それを担任に鋭く指摘される。
「こら、彩城。欠伸なんかするんじゃない。」
「すみませんでした~」
彼女はやる気なさげに答えた。
彼女の名は彩城聖菜。ここ高久山高校に通う高校二年生でこの作品のヒロイン。またもう一人の主人公的存在。
喧嘩大好きな性格で売られた喧嘩は大体買う。ただし自ら喧嘩を仕掛けることは少なく、無闇やたら喧嘩をするわけではない。
また弱いものには絶対に手を出さず、弱いものいじめが大嫌い。卑怯者もそれに該当し嫌っている。
魔を狩る者の一人で、武器は薙刀で属性は風。学校では比較的上位の実力を持つ。薙刀は折り畳み式で、普段は折り畳んで鞄にしまってある。
性格からしてあまり女らしくないが、家事は全般的に得意で家庭科が得意という一面も。子供の面倒見も良い。
ちなみに今は彼女が主人公で物語が進んでいる。
このように度々キャラや用語の説明を入れていきたいと思います。ご了承を。
先生は聖菜の相手をやめ、再度全員を見回した。この先生は何か大事なことがあるとすぐに皆を見回す癖がある。
聖菜は昨日か今朝何かあったことを悟った。
「皆、聞いてくれ。
昨夜、学校二階で一人の生徒が暴力事件にあった。
校内で起きたということはほぼ間違いなくこの高校の者が犯人だ。
お前達も被害にあわないよう気を付けるんだぞ。」
先生の言葉に生徒達からは、またかよ~、や、つーか何で夜学校にいるんだよ、という声が上がっていた。
聖菜もそれが疑問だった。
(理由もなく夜学校をうろついているわけがない。こりゃただ事じゃなさそうだね。)
聖菜は気にはなったものの特に興味はなかったため、授業に頭を切り替えた。
昼休み
(あ~疲れた~もう帰りたくなってきた…)
聖菜がだるそうに廊下をのんびり歩いていると突然一人の生徒が目の前を通過した。
否、吹き飛ばされたのだ。聖菜はサッと顔色を変えた。
「ちょっと、貴方大丈夫?」
「一応」
最初のコメントを投稿しよう!