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「下だよ。」
大鬼の言葉に聖菜は下を向くとちょうどアッパーカットが炸裂したところだった。
防御は間に合わない。
「なんの!」
彼女は防御不可と判断すると大鬼のお腹を蹴り飛ばし、その反動で後ろに下がることによってその一撃を見事回避した。
さらに反撃に出る。
「真空斬(しんくうざん)!」
聖菜が薙刀を縦に振り下ろすと薙刀から真空の刃が発生した。
真空の刃が大鬼目がけて飛んでいく。
「無駄だ。アースシールド!」
彼は遠距離攻撃だと判断するとダブルクローで地面を殴った。
すると地面から岩の盾が大鬼を守る形で現れた。そこに真空の刃が直撃する。
刃は盾によって簡単に防がれてしまった。
まさか完全に無効化されるとは思っていなかったため聖菜は驚きの声を上げた。
「そんな…」
「そんなに驚くことじゃないはずだが。俺とお前の属性は対の関係にある。
つまり、対属性なんだよ。」
聖菜は聞き覚えのない言葉に首を傾げた。
「対属性?何それ?」
聖菜の発言に度胆を抜かれたのか大鬼は一瞬彼女が何故そんなことを言ったのかが理解出来なかった。
やがて言葉の意図を理解し、大爆笑した。
聖菜は何故笑われたのかが分からず、思わず言い返していた。
「な、何がそんなにおかしいのよ?」
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