1『遭遇した槍術士』

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今の大鬼の説明を聞いて聖菜はハッとなった。 「さっき放った私の技は風。 そして貴方がさっき使った防御技は地。私が競り負けたってことは…」 大鬼にニィと笑った。 「そう、今回の場合、俺が有利側でお前が不利側ってことだ。 これで解っただろ?相性的にも実力的にもお前じゃ俺には勝てん。 どうする?降参するか?」 大鬼は挑発のつもりで彼女にそう問いかけた。 聖菜は明らかに迷っていた。 対属性の法則が覆ることはまずあり得ない。 そのため今回の場合、聖菜がいくら頑張ろうと勝率は零に等しいのだ。 「そうね。この状況が覆ることはまずあり得ないでしょうね。でも」 聖菜はそこで言葉を切った。 薙刀を構え直し、数回素振りして大鬼に薙刀を突き付けた。 「それくらいで私は負けを認めないわ。 属性攻撃が効かないなら無属性攻撃を使えばいいのよ!」 聖菜はそう言い大鬼に斬りかかった。 大鬼は再び地面から壁を作り出し、それを妨害する。 「やめときな。 と言っても聞くような性格じゃねぇよな。」 聖菜は大鬼の言葉を無視し、土の壁と向かい合う。 彼女は破壊不可て考え、壁の登り始めた。 ある程度登ったところでジャンプをしてそれを飛び越える。 「同じ手を二度くらうと思ったか!」
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