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今の大鬼の説明を聞いて聖菜はハッとなった。
「さっき放った私の技は風。
そして貴方がさっき使った防御技は地。私が競り負けたってことは…」
大鬼にニィと笑った。
「そう、今回の場合、俺が有利側でお前が不利側ってことだ。
これで解っただろ?相性的にも実力的にもお前じゃ俺には勝てん。
どうする?降参するか?」
大鬼は挑発のつもりで彼女にそう問いかけた。
聖菜は明らかに迷っていた。
対属性の法則が覆ることはまずあり得ない。
そのため今回の場合、聖菜がいくら頑張ろうと勝率は零に等しいのだ。
「そうね。この状況が覆ることはまずあり得ないでしょうね。でも」
聖菜はそこで言葉を切った。
薙刀を構え直し、数回素振りして大鬼に薙刀を突き付けた。
「それくらいで私は負けを認めないわ。
属性攻撃が効かないなら無属性攻撃を使えばいいのよ!」
聖菜はそう言い大鬼に斬りかかった。
大鬼は再び地面から壁を作り出し、それを妨害する。
「やめときな。
と言っても聞くような性格じゃねぇよな。」
聖菜は大鬼の言葉を無視し、土の壁と向かい合う。
彼女は破壊不可て考え、壁の登り始めた。
ある程度登ったところでジャンプをしてそれを飛び越える。
「同じ手を二度くらうと思ったか!」
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