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「そうだ。」
今度は太っている方が答えた。彼は続ける。
「幸いまだ大鬼さんは来てない。
その前にお前を倒せば大鬼さんからの評価が上がるに違いない。
きっと俺達を一人前として認めてくれるだろう。」
「なるほどね。」
聖菜はそう呟いた。二人はもうやる気満々のため準備を素早く進める。
まず腰まで伸びている黒髪を先の方で一つにまとめた。
さすがに戦闘中邪魔になる。
そして次に鞄から棒を取り出した。
棒と言ってもただの棒ではない。彼女は棒に魔力を込めた。
「眠れる魂よ。その力を今具現化せん。」
その一言と共に棒は変化を始めた。
あっという間に長さが伸びていき、一振りの薙刀へと変化した。
折り畳み式の薙刀である。
ちなみに説明が遅れましたがこの高校は武器の持ち込みが普通に許可されている一般じゃあり得ない高校です。
喧嘩も皆普通に武器を使います。物騒な話です。
「来な。相手になってあげるから。」
「ふん、俺達がぶっ潰してやる。」
太った男はそう言いながら背中に担いでいたハンマーを構えた。
一方痩せた男の武器はナイフだった。まさに体格にあった武器である。
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