15『神炎と調和』

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「その程度の攻撃をくらうとでも思ったか!」 すぐさま絵梨花の攻撃に気が付いたギスアークは首だけそちらに向けると対属性である雷のブレスを発射。 これで迎撃しようと考えたのだろうが、それを聖菜が妨害に入った。 「させないわ! 風神・剣流し!」 彼女はギスアークへの攻撃の手を止めるとブレスの飛び上がり、間に入った。 そして相手の遠距離攻撃を跳ね返す彩城家の奥義、風神・剣流しをブレスに向けて放った。 「きゃあ!」 しかし、無理矢理間に入った上に空中で初めて使った方ため、跳ね返すまでは至らずブレスの半分ほどの方向をずらす程度しか出来なかった。 残りはミリオン・スラスターの代わりに受けてしまい彼女は空中から落下してしまう。 しかし、これでも十分だった。 何故ならミリオン・スラスターはギスアークのブレスに一切邪魔されることなく彼に向かって放たれる形になったからだ。 「効かん効かん効かん!」 ブレスで迎撃出来なかったことが分かるとギスアークは苛ついた口調で叫びながらその場で剣を振り回し防御を開始。 一見闇雲に剣を振り回しているように見えたが、水の槍一つ一つを的確に叩き落としており、ほぼ全てを防ぎきった。 一部は防げなかったが、大したダメージにはなっていない。 だが、ギスアークは自身が完全に防戦へ回されたのが気に入らなかった。 「休ませねぇぜ!」 女性陣の攻撃を退けたところで休む間もなく今度は大鬼が攻撃を仕掛ける。 その後ろからは俊和も続いた。 「休む暇などなくても問題ないわ!」 口調こそまだ苛ついたいたが、ギスアークはこれも落ち着いて対処。 正面から仕掛けてきた二人に向かって剣を振ると突風が発生。 これにより二人の進撃は食い止められる。 「くそっ、これじゃあ近付けない…。」 「くははは! 愚か者め!」 辛そうな二人の表情を見てギスアークは楽しそう笑ったが、その表情は長く続かなかった。 「愚か者はどっちかしら?」 「む?」 直後ギスアークの背後からそんな声が聞こえてきたため、彼は反射的に剣を後ろに振り回した。 そこにはその一撃を造形した盾で防いでいる絵梨花の姿が。
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