-桜木 唯衣-

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-7月17日- 私は…どうやら桜木唯衣になってしまったらしい…。 病室のベッドで一人横になり、窓の外に浮かぶ雲を眺めていた。 「昨日は本当に大変だった…。」 先生を連れて来た唯衣のお母さんは、 ワケのわからない事を言い出した娘を心配していた。そこから 「検査をした方がいいのではないか?」 と言い出し、一日中検査をする事になってしまった。 病院なんか滅多に来ない私(朱美)はビビリにビビり一日中騒いでいた。 そんな様子を見た看護士さんたちは不思議そうな顔をしていた。 きっと唯衣はこんなに大騒ぎしたりしないのだろう…。 でも… 私は初めてなんだもん…。 二度と味わいたくないと思った… もぅこれ以上ややこしい事にはなって欲しくない私はとりあえず『唯衣』になりすます事にした。
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