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「そんなクヨクヨしてる奴一人なんかに頑張ってるみんなを任せられるわけないでしょうが!」
…え~っと…つまり…どういうこと?
イマイチ言葉の意味が理解できなかったらしく、
首を傾ける空。
そして、その行動は…、
もちろん裏目に出た。
「いい加減にわかれ!この鈍感野郎!」
マヤヤの頭に怒りマークが出たのが目に見えた。
その瞬間、白いシューズの靴底が空の顔面をストレートに吹き飛ばす。
そして、美しく(?)宙を舞い、
地面にグシャリと崩れ落ちた。
その間、僅か3秒。
その間に空に見えたものは、
白い靴底、怒り目の魔王、状況の変化についていけなくて表情がよくわからなくなっている鈴々、
そして…ピンク色の
グシャ!
思い出そうとした瞬間、
靴底が地面に顔面をめり込ませようとしてくれる。
口元が引き攣って、
なおかつ顔が笑顔(?)になっていらっしゃる魔王様は
続けて何度も何度も靴底でグシャグシャと…。
両手を口元に寄せて
ただ混乱しながら見ていた鈴々が
やっと我に反り、魔王様を止める。
ふぅとため息をつく魔王様、
一方で俺はただ夕焼けに染まる“ソラ”を見上げるしかなかった。
鈴々が心配してくれてる気もするけど…
何か言ってる気もするけど…
何も聞こえない、
あれ?何も見えな―。
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