プロローグ

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薄暗い路地裏を私は走る。 止まることなく走り続ける。 止まれば自分がどうかしてしまうだろう。 大人達が私を追いかけてくる。 私は振り切ろうと一気に人混みに入った。 どうやら私は逃げ切れたらしい。 私は石川詩乃、16歳、出雲高校1年の平凡な女子生徒である。 そんな高校生が路地裏で追われているのは、私が盗みをしたからで、 動機は至って単純で、お金がなかったからである。
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